「一部の設定は組織によって管理されています」の解除方法【Windows10】

Windows10でWindows Updateを実行したいのに「一部の設定は組織によって管理されています」と表示されてできないことがあります。この記事では、「一部の設定は組織によって管理されています」の原因と対処法について詳しく解説します。

「一部の設定は組織によって管理されています」の解除方法【Windows10】のイメージ

目次

  1. 1「一部の設定は組織によって管理されています」の解除方法【Windows10】
  2. どんな時に表示される?
  3. 「一部の設定は組織によって管理されています」の解除方法

「一部の設定は組織によって管理されています」の解除方法【Windows10】

ローカルネットワークで管理されているパソコンなら組織による管理を受けています。しかし、個人で使っているパソコンなのになぜか「一部の設定は組織によって管理されています」と表示されてしまうことがあります。

組織による管理を受けていないはずのパソコンで、「一部の設定は組織によって管理されています」と表示されてしまう場合には、解除するにはどうしたらいいのか解説します。

どんな時に表示される?

「一部の設定は組織によって管理されています」が表示されるのは、Windows Updateを実行するときです。「一部の設定は組織によって管理されています」となり、Windows Updateが実行できなくなります。

表示される原因

Windows Updateを実行するときに「一部の設定は組織によって管理されています」になる原因は、Microsoftに送信している情報にあります。Windows10はMicrosoftにパソコンが正常に動いているかの情報を送信しているので、個人で使っているパソコンでもMicrosoftという組織に管理されていることになるのです。

Microsoftに送信する情報に何らかの不具合が生じるときに、「一部の設定は組織によって管理されています」となってしまいます。

「一部の設定は組織によって管理されています」の解除方法

Windows10で「一部の設定は組織によって管理されています」と表示されて、Windows Updateなどのシステムの変更が出来ない時に、どうすれば解除できるのか、解除方法について詳しく解説します。

診断データの送信設定を変更

診断データの送信設定を変更すると「一部の設定は組織によって管理されています」が改善する可能性があります。診断データの送信設定の変更方法には、Windows10の「設定」から変更する方法と、グループポリシーエディタから設定する方法があります。

・Windows10の設定から変更する方法


Windows10のシステムのプライバシー設定を変更しようとすると、「一部の設定は組織によって管理されています」と表示されてしまう場合には、診断データの送信設定を変更すると解除できます。

Windows10のプライバシー設定では、デフォルトの状態でパソコンの利用状況をMicrosoftに送信するように設定されています。このレポートのデータの送信機能が「一部の設定は組織によって管理されています」の原因になっている可能性があります。

レポートに含まれるデータ量が少ないと「一部の設定は組織によって管理されています」が表示されてしまいます。「一部の設定は組織によって管理されています」を表示させたくない場合には、データ量の多いレポートを送信する必要があります。

「一部の設定は組織によって管理されています」

Windows10の「スタート」から歯車マークをクリックして「設定」を開き、「プライバシー」をクリックします。

「一部の設定は組織によって管理されています」

左ペインで「診断&フィードバック」をクリックします。「診断データ」の「必須の診断データ」にチェックが入っていたら、「オプションの診断データ」に変更します。

「必須の診断データ」は必要最低限のデータを送信するものです。「オプションの診断データ」には必須の診断データに加えてWebやアプリの利用状況も含まれます。「オプションの診断データ」に変更することで、「一部の設定は組織によって管理されています」が表示されなくなります。

 

  • ローカルグループポリシーエディターから変更する方法

ローカルグループポリシーエディターとは、Windows10ならPro以上で利用できる機能です。Windows10にもともと設定されているルールの他に、そのパソコンだけに適用されるルールや、ローカルネットワークで管理しているパソコン内で共通したルールを設定できる機能です。

パソコンの起動時のスタートアッププログラムを設定したり、特定の種類のファイルを作らないように設定したりできます。

Windows10の「設定」からの変更方法では、「一部の設定は組織によって管理されています」の表示を消せない場合には、Windows10 Pro以上のエディションのパソコンであれば、ローカルグループポリシーエディターを変更することで、「一部の設定は組織によって管理されています」を解除できます。

「一部の設定は組織によって管理されています」

Windows10の「スタート」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」をクリックします。もしくはWindowsキーと「R」を同時に押します。

「一部の設定は組織によって管理されています」

「ファイル名を指定して実行」に「gpedit.msc」と入力して「OK」をクリックします。

「一部の設定は組織によって管理されています」

ローカルグループポリシーエディターが開きます。左側のツリーを次の順番でたどっていきます。

「ローカルコンピューターポリシー」>「コンピューターの構成」>「管理用テンプレート」>「Windowsコンポーネント」>「データの収集とプレビュービルド」

「一部の設定は組織によって管理されています」

「データの収集とプレビュービルド」を開いたら、右側のウィンドウから「利用統計情報の許可」をダブルクリックします。

「一部の設定は組織によって管理されています」

「利用統計情報の許可」の左上の「有効」にチェックを入れて「OK」をクリックします。「オプション」のプルダウンをクリックして「任意」を選択します。「OK」をクリックして、グループポリシーエディターを閉じて、パソコンを再起動します。

Windows Updateの設定を確認

Windows Updateの設定をカスタマイズしていることが「一部の設定は組織によって管理されています」の原因になる場合があります。その場合にはWindows Updateの設定を初期状態に戻せば「一部の設定は組織によって管理されています」が表示されなくなる可能性があります。

Windows Updateの設定の変更はローカルグループポリシーエディターもしくはレジストリエディターで行います。

  • ローカルグループポリシーエディターで変更する場合


Windows10の「スタート」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」をクリックします。もしくはWindowsキーと「R」を同時に押します。「ファイル名を指定して実行」が開いたら「gpedit.msc」と入力して「OK」をクリックします

「一部の設定は組織によって管理されています」

グループポリシーエディターが表示されたら、ウィンドウの左側にあるツリーを次の順番でたどります。

「ローカルコンピューターポリシー」>「コンピューターの構成」>「管理用テンプレート」>「Windowsコンポーネント」>「Windows Update」

ウィンドウの右側の「自動更新を構成する」をダブルクリックします。

「一部の設定は組織によって管理されています」

「自動更新を構成する」のポリシー設定画面が開いたら、左上の「未構成」にチェックを入れて「OK」をクリックします。ローカルグループポリシーエディターを閉じて、パソコンを再起動しましょう。
 

  • レジストリエディターで変更する場合

Windows10 Homeではグループポリシーエディターが使えないのレジストリエディターを利用します。また、Windows10 Proでもレジストリーエディターで変更した場合には、こちらで変更します。

「一部の設定は組織によって管理されています」

Windows10の「スタート」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」をクリックします。もしくはWindowsキーと「R」を同時に押します。「ファイル名を指定して実行」が開いたら「regedit」と入力して「OK」をクリックします。

「一部の設定は組織によって管理されています」

レジストリエディターが開いたら、左側のツリーを次のようにたどります。

「HKEY_LOCAL_MACHINE」>「SOFTWARE」>「Policies」>「Microsoft」>「Windows」>「WindowsUpdate」

「WindowsUpdate」の下に「AU」があったら右クリックして削除します。レジストリエディタを閉じてパソコンを再起動します。

なお、「Windows」の下に「WindowsUpdate」がない場合や、「WindowsUpdate」の下に「AU」がない場合があります。この場合には、今回削除が必要なポリシー変更が行われていないので操作は不要です。

レジストリ設定を変更

データ送信に関する設定をレジストリから変更することで「一部の設定は組織によって管理されています」を解除できる場合があります。レジストリから解除する方法は次のとおりです。

Windows10の「スタート」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」をクリックします。「regedit」と入力して「OK」をクリックします。

「一部の設定は組織によって管理されています」

レジストリエディターが開いたら左側のツリーを次のようにたどります。

「HKEY_LOCAL_MACHINE」>「SOFTWARE」>「Policies」>「Microsoft」>「Windows」>「DataCollection」

「DataCollection」を右クリックします。「新規」>「DWORD(32ビット)値」と選択します。

「一部の設定は組織によって管理されています」

新規作成された「新しい値」を右クリックして、名前を「AllowTelemetry」に変更します。

「一部の設定は組織によって管理されています」

「AllowTelemetry」をダブルクリックして開きます。「値のデータ」を「3」にします。「表記」を「16進数」に指定します。「OK」をクリックします。レジストリエディターを閉じてパソコンを再起動します。

これで「一部の設定は組織によって管理されています」が解除されたか確認してみましょう。

セキュリティソフトを一時的に無効化

セキュリティソフトをインストールしている場合には、セキュリティソフトが原因で「一部の設定は組織によって管理されています」となる場合があります。セキュリティソフトを一時的に無効化して、「一部の設定は組織によって管理されています」が解除されるか確認してみましょう。

セキュリティソフトが原因であることがわかった場合には、「一部の設定は組織によって管理されています」を解除するにはどうしたらいいのか、セキュリティソフトのメーカーに問い合わせてみましょう。もしくはセキュリティソフトを変更することも検討しましょう。

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この記事のライター
YKX
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