Windows10のシステム評価ツールである「WinSAT」。バックグラウンドでも動いているWinSATとはどういうものなのか、WinSATを利用したエクスペリエンスインデックスの表示方法とはどのようなものかを紹介していきます。
Windows10にはプロセッサ速度やハードディスクドライブの転送速度などのチェックができるWinSATというものが搭載されています。
タスクマネージャーなどでバックグラウンドプロセスとしても表示されているため見かけたことがあるかもしれませんが、「WinSAT.exe」というものがバックグラウンドで動いていることがあります。
しかし、どういったものなのかよくわからないためそのままにしている人も少なくないでしょう。
このWinSATとは、Windowsのシステム評価ツールです。システム評価ツール、と言ってもよくわからないかと思いますが、WinSATを利用することで、次の項目のチェックをしてその項目ごとのスコアで判断を行います。
確認項目 | 内容 |
---|---|
プロセッサ | プロセッサの1秒あたりの速度 |
メモリ | 主記憶装置(メモリ)の1秒あたりの速度 |
グラフィック | 2次元コンピュータグラフィックスの性能 |
ゲーム用グラフィックス | 3次元コンピュータグラフィックスの性能 |
プライマリハードディスク | ハードディスクドライブの転送速度 |
なお、WinSATはWindows8まではベンチマーク機能として存在していました。Windows8.1以降はシステム評価ツールがベンチマーク機能としては存在せず、廃止されています。
ただし、Windows8.1やWindows10でもWinSATを実行することはできますので、その方法を利用すればシステム評価ツールとして活用できます。
システム評価ツールで表示されるスコアとしては次のとおりです。
Windows Vista | 1.0~5.9 |
---|---|
Windows7 | 1.0~7.9 |
Windows8以降 | 1.0~9.9 |
では、システム評価ツールであるWinSATを実行してWindowsエクスペリエンスインデックスを計測/表示する方法とはどのようなものかの解説に移ります。
WinSATを実行してWindowsエクスペリエンスインデックスを計測/表示する方法ですが、コマンドプロンプトからWinSAT.exeを手動で実行します。Windows8.1以降はこの方法でしかWindowsエクスペリエンスインデックスの計測ができません。
まずはコマンドプロンプトを起動します。Windows10の場合、スタートメニューで「Windowsシステムツール」のフォルダを展開してください。
コマンドプロンプトで右クリックします。
「その他」から「管理者として実行」をクリックしましょう。ユーザーアカウント制御画面が表示されますので「はい」をクリックします。
コマンドプロンプトを管理者権限で開いたら、下記コマンドを入力して実行してください。
winsat.exe formal |
Windowsエクスペリエンスインデックスの計測には少々時間がかかりますので、完了するまで待ちましょう。
WinSATによるWindowsエクスペリエンスインデックスのスコアの計測が完了したら上記のようになります。
スコアなどの計測結果はWindows10の下記の場所に保存されます。
C:\Windows\Performance\WinSAT\DataStore |
コマンドプロンプトでシステム評価が完了したら、スコアの確認をしましょう。
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