2020年09月18日更新
「RuntimeBroker.exe」とは?複数起動の理由も解説!
「RuntimeBroker.exe」というプロセスがCPUやメモリを圧迫していて処理が重くなった経験はありますか? この「RuntimeBroker.exe」とは何なのか、なぜ複数起動しているのかなどを含めて紹介していきます。
目次
「RuntimeBroker.exe」とは?
Windows10には、様々なプロセスがありますが、その中に「RuntimeBroker.exe」というものがあります。
Windowsのストアアプリを使用している際に起動するプロセス
「RuntimeBroker.exe」とは、Windowsのストアアプリを使用する際、そのアプリの起動と同時に起動するプロセスです。対象となるアプリが起動すると同時に「RuntimeBroker.exe」も起動する仕組みになっています。
Windows API へのアクセスを監視してアプリがセキュリティに違反していないかチェック
CPUやメモリなどを確認しようとしたとき、この「RuntimeBroker.exe」とは何なのか、と疑問に思う人もいるかと思いますが、これはそのWindowsアプリからのWindows APIへアクセスを監視し、そのアプリがセキュリティに違反していないかチェックするものです。
アプリ使用時のプライバシー保護に役立っている
つまるところ、そのWindowsアプリを利用している間、「RuntimeBroker.exe」によってプライバシー保護されている状態です。セキュリティソフトを入れている状態でも起動します。
RuntimeBroker.exeは必要?
「RuntimeBroker.exe」が起動すると、CPUやメモリの使用率が高くなり、処理が重くなるなどの弊害が一時的とはいえ生じます。
CPUやメモリの使用率が全体で100%になることもあり、場合によってはさほど必要ではないはずなのに圧迫したままになることもあるため、「RuntimeBroker.exe」が邪魔だと感じる人もいるでしょう。
そこで気になるのは「RuntimeBroker.exe」とは必要なものなのか、という点です。
無効化しても大丈夫?
結論から申し上げると、アプリの起動や操作上、「RuntimeBroker.exe」は必要なプロセスファイルではありません。アプリ使用上の必要性という意味では停止しても問題はほとんどありません。
しかし、セキュリティ上の理由で起動しているものである以上、「RuntimeBroker.exe」を停止/無効化することはWindowsのセキュリティを弱くすることでもあります。
プライバシー保護の観点からも、処理が重くなる、CPUやメモリの使用率が100%になるなどの弊害はあれど、無効化はあまりおすすめしません。
また、「RuntimeBroker」を無効化すると、アプリによってはフリーズする可能性もあるようです。特にMicrosoft EdgeやWindows Update、フォトアプリなどに関しては起動しない・動作が不安定になるなどということもあります。
アプリの実行に必要でないとはいえ、無効化して何らかの影響がある可能性がないわけではありませんので、もし「RuntimeBroker」を無効化する場合は自己責任で行ってください。
RuntimeBroker.exeのメモリやCPUの使用料の確認方法
「RuntimeBroker.exe」がメモリやCPUをどれほど利用しているのか、その使用量の確認方法ですが、これは「タスクマネージャー」で確認することになります。
タスクマネージャーの起動方法ですが、キーボードの「Ctrl」と「Alt」と「Delete」を同時に押して「タスクマネージャー」を選択、もしくは「Ctrl」と「Shift」と「Esc」を同時に押せばタスクマネージャーが開きます。
アプリと一緒に開いているものは、アプリと一緒に併記されています。
また、アプリとは別に単独で表示されているものもあります。それぞれCPUとメモリの使用量が分かるようになっているため、ここでそれぞれ確認しましょう。
「RuntimeBroker.exe」が複数起動する理由
前述したとおり、Windowsアプリと同時に起動する「RuntimeBroker.exe」は、複数が同時に起動しています。その理由や対処法について触れていきましょう。
RuntimeBroker.exeがCPUを100%になる場合がある?
一時的なものとはいえ、「RuntimeBroker.exe」はCPUやメモリの使用率がPC全体の総合計で100%になることがあります。特にWindows起動時やスリープからの復帰時になりやすいです。
複数起動によりCPUの占有率が高くなりWindowsの処理が重くなる原因となる
「RuntimeBroker.exe」が複数起動していると、その個数分WindowsのCPUやメモリの占有率が高くなりますので、それが理由で処理が重くなる原因となります。
大抵は一時的なものですぐに回復するのですが、時には開放せずそのまま圧迫したままということもあるようです。
RuntimeBroker.exeが複数起動する理由
タスクマネージャー内で、アプリとは別のところに「RuntimeBroker.exe」が複数並ぶことがあります。
そもそも、「RuntimeBroker.exe」が複数起動する理由は、アプリの監視に必要なためWindowsストアからダウンロードした各種アプリに紐付けられているためです。
そのため、前述したとおり複数のアプリを同時に起動すると複数起動されます。また、Microsoft Edgeで複数ウィンドウを開いた場合などにも「RuntimeBroker.exe」が複数起動されるため、それによって処理が重くなることもあります。
RuntimeBroker.exeで処理が重くなる場合の対処法
「RuntimeBroker.exe」が原因でCPUやメモリの利用率が100%に達してしまうと、Windowsパソコンの処理がその分重くなります。
RuntimeBroker.exeを停止/無効化しない場合
「RuntimeBroker.exe」は無効化や停止をしないほうがいいプロセスですので、ひとまず停止や無効化以外の方法で対処してみましょう。対処方法としては次のものが効果的です。
- アプリのバックグラウンド実行をオフにする
- ストアアプリをアンインストールする
- ヒントとおすすめ機能をオフにする
- ロック画面の背景をスポットライトモードから画像に変更する
バックグラウンドアプリの実行は、「設定」→「プライバシー」→「バックグラウンドアプリ」で許可設定をオフにします。
アプリのアンインストールは、Windowsストアからインストールしたものやデフォルトでインストールされていたアプリを中心にアンインストールするといいでしょう。
ヒントとおすすめ機能は「設定」→「システム」→「通知とアクション」で、「Windowsを使用するためのヒントやおすすめの方法を取得」をオフにします。
ロック画面の背景の設定は「設定」→「個人用設定」から行います。デフォルトだと「スポットライトモード」になっているため、画像に変更しておきましょう。
RuntimeBroker.exeを停止/無効化する場合
基本的には停止/無効化はしないのがベストですが、上記の対処法を利用してもかなり重くなる/100%になる状況が変わらない場合もあります。
その際はタスクマネージャーで停止するか、Windowsのレジストリを変更して「RuntimeBroker.exe」を停止させることと改善される可能性があります。
タスクマネージャーで「RuntimeBroker.exe」を停止する場合、停止させたい「RuntimeBroker.exe」の上で右クリックして「タスクの終了」を選択しましょう。
Windowsのレジストリを変更して「RuntimeBroker.exe」を無効化することもできます。まずはスタートボタンで右クリックして「ファイル名を指定して実行」を開きます。
「regedit.exe」を入力して「OK」を押してください。「このアプリが~」と表示されたら「はい」を押します。
「HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\TimeBrokerSvc」を選択しましょう。
右側の欄にある「Start」をダブルクリックします。
値のデータを「4」に変更して「OK」を押して、PCを再起動することで適用が完了します。
なお、Windowsはレジストリの触ると、場合によってはPCが起動しなくなるなど大きな損害をもたらすこともあります。余計なところを触らなければ問題ないのですが、不安であれば必要に応じてバックアップを取るなどしておいたほうが無難です。
最後に
「RuntimeBroker.exe」はWindowsのセキュリティ上の理由で起動するプロセスファイルです。停止してもアプリの使用に大きく影響しませんがWindowsのセキュリティ上何らかの問題が出る可能性があります。
停止させることは可能ですが、「RuntimeBroker.exe」の停止は自己責任で行うようにしましょう。