ntuser.datファイルとは?削除や場所の移動はできる?
Windowsのユーザーフォルダをチェックした際、「ntuser.dat」というファイルが目についた人もいるでしょう。この「ntuser.dat」とは何なのか、削除したり場所の移動をしたりすることは可能なのかを解説していきます。
ntuser.datファイルとは
Windowsのユーザーフォルダには、それぞれのユーザーの情報が格納されていますが、そのフォルダの中に「ntuser.dat」というファイルがあります。
隠しファイルなので、隠しファイルがオンになっていないと見えませんが、隠しファイルの表示をオンにしたときに見ることができるようになります。
ntuser.datファイルの役割
この「ntuser.dat」、どういう内容なのかはファイル名からは分かりづらく、なにか怪しいファイルなのか、と不安を覚えた方もいるでしょう。
Windowsのユーザーアカウントごとのシステム設定が書き込まれているファイル
安心していただきたいのは、「ntuser.dat」はWindowsパソコンの中にある各ユーザーアカウントごとに作成されているシステムファイルであるという点です。
これは、各ユーザーアカウントごとのシステム設定が書き込まれていて、パソコンを動かすレジストリの本体ファイルにあたります。レジストリでの表示で言えば「HKEY_CURRENT_USER」の内容そのものが保管されているファイルです。
削除しても大丈夫?
「ntuser.dat」がレジストリの本体ファイルである、ということから察しがつくかと思いますが、この「ntuser.dat」、削除するとWindowsのユーザーアカウントにログインすることができなくなります。つまるところ、削除は絶対にしてはいけません。
また、別のWindowsユーザーからは基本的に「ntuser.dat」の削除はできませんが、共有パソコンの場合、ユーザの「ntuser.dat」を触ることができるときに「ntuser.dat」を削除することは可能です。この場合もそのユーザーが使用できなくなります。
場所を移動しても大丈夫?
また、この「ntuser.dat」を移動も削除同様におこなうことはしないでください。
「ntuser.dat」へのファイルパス(ファイルの場所)はシステムの方に組み込まれていて、移動することでそれが変わり、削除した場合と同様にWindowsのユーザーを利用できなくなってしまいます。
ウイルスの可能性は?
なお、ユーザーファイルの中に「ntuser.dat」がある場合は何も問題ありません。しかし、これがユーザーファイル以外の場所で見つかった場合、ウイルスなどが原因ということが考えられます。
大抵はユーザーが作成された時点で「ntuser.dat」ファイルが作成されますので、ユーザーを作成した日付近辺ではなく最近の日付で「ntuser.dat」が作成されている場合は、場所と合わせて怪しいと考えたほうが良いでしょう。
もっとも、別の場所で見つかった=ウイルスと断言できるわけではなく、そのファイルが本物だという可能性もゼロではありません。
別の場所で見つかった「ntuser.dat」を削除する場合は、よほどの場合でない限り削除に踏み切ることは避けたほうが良いでしょう。仮に削除するのであれば、一応そのファイルのバックアップも取っておいたほうが無難です。
破損すると大変なことになるので要注意
なお、「ntuser.dat」の移動の項目と重複しますが、「ntuser.dat」ファイルの移動は破損にも繋がりかねません。
「ntuser.dat」を移動して無事だったとしても、そのファイルが破損するとやはりWindowsのそのユーザーが利用できなくなります。「ntuser.dat」を移動してもとに戻したとしても、破損してしまえば一巻の終わりです。
削除だけでなく移動を避けたほうがいい理由はこういう意味も含んでいますので、削除/移動は絶対にしないようにしましょう。
最後に
「ntuser.dat」は重要なユーザーシステムファイルを格納しています。削除や移動、ファイルの破損によってそのWindowsユーザーを利用できなくなるため、「ntuser.dat」ファイルは触らず、絶対に削除/移動もせず、そのままにしておいてください。