2020年09月06日更新
「EOL」とは?「EOS/EOE」との違いも解説!
IT用語である「EOL」という単語は、普段聞き覚えのないような人もいると思います。他にも「EOS」「EOE」という単語もありますので、「EOL」とはなにか、「EOS」や「EOE]とは何かを含め違いについても解説していきます。
目次
「EOL」とは?
EOLとは、英語表現の略称であるIT用語として利用されています。
「End Of Life」の略称
「EOL」とは「End Of Life」の略称です。通常の英語表現としても利用されるものですが、ビジネスの上ではその延長線上での意味合いで利用されます。
IT用語の意味は?
「EOL」は本来「終末期」や「寿命の終わり」などを意味する英語表現です。そのためIT関係のビジネスの上ではもとの意味合いから「製品などの出荷終了及びサポート・更新などの終了」という意味を示す用語として用いられています。
商品の新規の製造/出荷/受注の終了
EOLの扱いとなった製品は、商品の新規製造や出荷・受注も終わったものです。Windowsで言うところのWindows8以前のものがこれにあたるというとわかりやすいでしょうか。
ソフトウエアのサポート終了
更には「ソフトウェアのサポート」も終了したものを含みます。その製品で利用するソフトウェアに不具合が起きても対応してくれなくなる状態です。
修正/更新プログラムの提供/アップデート終了
ソフトウェアのサポートにもかぶりますが、その製品の修正や更新プログラムの提供やアップデートの終了もまた「EOL」の意味に含まれます。2020年1月にサポートが終了したWindows7もこの意味になるでしょう。
「EOL」の必要性
現在も利用できるのだから「EOL」にしなくてもいいのでは、と考える人もいるかと思いますが、時代が変わるにつれて必要となる製品・アップデートも必要となります。
時代とともに売れなくなる製品をずっと売っていても利益にはなりませんし、修理のために部品をストックしておくのも限界があります。
利用しているユーザーがいても、その数がかなり少数な場合、残しておくメリットはかなり少ないのです。
どこかで区切りをつけなければならず、残しておけばその作業の対象が増えるだけですし、製品がアップデートに耐えられなくなる可能性も十分にあります。その区切りのためにも「EOL」とすることが必要な理由です。
「EOL」と「EOS/EOE」との違いを比較
なお、「EOL」と似たようなもので「EOS」「EOE」があります。
「EOS/EOE」とは?
それぞれ見た目は似通っていますが、少々意味が異なります。それぞれ比較すると小さな違いがあるため、まずはそれぞれの意味を確認していきましょう。
EOSは「End of Service」の略でサポート終了の意味
「EOS」というのは「End Of Service」の略称です。こちらの意味になる場合はサービス終了を意味しています。
なお、他にも「End Of Sales」の販売終了、「End Of Support」のサポート終了もありますが、何かしらを終了したことを示しているのは事実です。特にServiceとSupportは意味合いはほぼ似ているため、同じようなものと考えていいでしょう。
EOEは「End of Engineering」の略で技術サポート終了の意味
「EOE」とは「End Of Engineering」の略称です。Engineeringは技術的サポートを意味しています。技術的な機能追加や修正――アップデートやバグの修正などを終了することが「EOE」の意味合いになります。
違いは?
それぞれの意味を比較していきましょう。
EOLが「製品に関してもう何もしない」という内容になります。EOSは「S」の意味にあたる単語で意味は変わってきますが、販売終了であればまだサポートは残っている可能性があることを考えればEOLよりは比較的希望が残ったままです。
EOEは更新などがなくなるという意味ではEOLに近い意味と言えます。
「EOL」や「EOS/EOE」のになった場合はどうする?
もし現在利用している製品が「EOL」や「EOS」「EOE」となった場合、サポートされるバージョンへアップデートしたり、まだサポートしている製品を購入するなどHPの確認も含めて対策しておきましょう。
なお、メーカーによっては関連製品がこれ以上でないということもあるため、その場合は他社製品へ変えることも検討に入れておきましょう。
最後に
EOLとなった製品は、大きなメリットでもない限り利用していてもサポートがない分苦労することは目に見えています。
その製品でなければ利用できないソフトなどがあるなど絶対的な理由がある場合もあるでしょうが、時代の変遷とともにEOLは必要な分類手段ですので、それに対する理解は示していきたいものです。