iPhone8の防水機能はどれくらい?お風呂でも使える?

iPhone8には防水機能がついていますが、具体的にどの程度の水の侵入を防ぐことができるのか、詳しく解説します。併せて、お風呂で使用することはできるのか、またiPhone8におすすめの防水ケースと、上手な選び方についても解説します。

iPhone8の防水機能はどれくらい?お風呂でも使える?のイメージ

目次

  1. 1iPhone8の防水性能
  2. IEC規格60529のIP67等級
  3. 防水等級レベル一覧
  4. 2iPhone8は防水ではなく耐水
  5. 生活防水
  6. 水深1mに30分耐えられる
  7. 3iPhone8の防水はお風呂にも対応している?
  8. 蒸気に影響を受ける可能性がある
  9. 入浴剤が入り込む可能性がある
  10. 4iPhone8の防水の注意点
  11. 耐水性は低下する可能性がある
  12. 濡れたままの充電は避ける
  13. 5iPhone8の完全防水はケースを使用する
  14. 防水ケースの選び方
  15. 防水ケースのおすすめ
  16. 6iPhone8が水没した時の対処法
  17. 電源を切る
  18. 水分を拭き取る
  19. SIMカードを外す
  20. 修理に出す
  21. 合わせて読みたい!iPhoneに関する記事一覧

iPhone8の防水性能

2016年9月に発売されたiPhone7から、iPhoneには耐水・防塵性能が公式に搭載されるようになりました。この記事で解説するのはiPhone8シリーズです。iPhone8は2017年9月に発売され、iPhone7に引き続き耐水・防塵のIP67等級の性能が搭載されています。

この記事では、そもそもIP67等級とはどんな基準なのか、説明します。そして、iPhone8をお風呂で使うことができるのか、また蒸気の多いお風呂場で使うときの注意点を解説します。

また、iPhone8は「水深1mまで、30分間」の防水性能があるとされていますが、その他に生活防水上の条件はあるのかについても解説します。

記事の後半では、iPhone8を基準以上の水深や蒸気など、生活防水レベル以上の防水性能にすることのできる保護ケースをご紹介。水深の深いところで30分間以上、iPhoneを使用できるようにするケースもあります。

保護ケース選びの注意点もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

IEC規格60529のIP67等級

電子機器の防水・耐水・防塵性能を評価する規格に、IEC規格というものがあります。IECとは「国際電気標準会議International Electrotechnical Commission)」のことで、電子機器などについて一定の基準をもうける、国際的な標準化団体のことです。

これに基づいて決められる防水性能には、テスト対象の電子機器が、ある一定の水深や、「30分間」などと設けられている時間の水没に耐えうるかどうかという明確な基準があります。

IEC規格60529とは?

IECが国際的に標準としている規格の中でも、IEC規格60529というものがあります。iPhone8で定められているIP等級は、このIEC規格60529に基づいて決められた耐水・防塵性能のことを指します。

IP等級のIPは「International Protection(インターナショナル・プロテクション)」という意味で、IEC規格60529に基づいて設定された、電子機器等の保護性能を等級づける際に使用する文字です。

IP67等級とは何を意味する?

「IP」とは防塵・防水(耐水)性能を表すコードで、IPに続く2つの数字のうち、左側は固形物に対する保護等級(防塵性能)を表し、右側は水に対する保護等級を表します。

「IP67」でいうと、防塵の6級は「粉塵が機器の中に入らない」ことを意味し、防水(耐水)の7級は「一時的に一定水圧の条件に水没しても内部に浸水することがない」ことを意味します。

「一定水圧の条件」というのが少し回りくどい表現ですが、つまるところ「水深」のことで、「一時的」とは30分間です。ちなみに「生活防水」という言葉には、水深や「30分間」などという明確な基準はありません。

防水等級レベル一覧

ここで、IEC規格内で定められたIP等級が表す防水等級レベルをご紹介します。iPhone8は、ここでいう防水性能は7級ということになります。

注意点としては、表には書いていませんが、それぞれの等級が「水深1mまで」や「30分間まで」などと、より詳しい基準も内包しています。

等級 防水
0級 特に保護がされていない
1級 鉛直から落ちてくる水滴による有害な影響がない(防滴I形)
2級 鉛直から15度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない(防滴II形)
3級 鉛直から60度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない(防雨形)
4級 あらゆる方向からの飛まつによる有害な影響がない(防まつ形)
5級 あらゆる方向からの噴流水による有害な影響がない(防噴流形)
6級 あらゆる方向からの強い噴流水による有害な影響がない(耐水形)
7級 一時的に一定水圧の条件に水没しても内部に浸水することがない(防浸形)
8級 継続的に水没しても内部に浸水することがない(水中形)

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iPhone8は防水ではなく耐水

iPhone8の水に対する保護性能は、具体的なところどの程度なのか、さらに詳しく見ていきます。そもそも、水に対する保護性能は「防水」と「耐水」に分けて考えることができます。

「防水」は、電子機器内部に侵入する水を完全に防ぐということ。「耐水」は、「水に耐える」という意味ですから、電子機器内部に水が侵入する可能性があり、「防水」より弱いものと考えられます。

iPhone8はIP67等級ですので、「水中でiPhine8を使用する」ことは推奨されません。まずは、IP等級でいうところの7級「一時的に一定水圧の条件に水没しても内部に浸水することがない(防浸形)」について具体的に確認します。

iPhone8はIP67ですので、「水中でiPhine8を使用する」ことは推奨されませんが、まずは、iPhone8が「生活防水」レベルには耐えうるのか、というところを解説します。

また、IP等級でいうところの7級「一時的に一定水圧の条件に水没しても内部に浸水することがない(防浸形)」についても、具体的に確認します。

生活防水

電子機器の防水性能を表現する言葉に、「生活防水」というものがあります。

文字通り、日常生活で発生しうる水没などのアクシデントに対する防水性能に関して使われる言葉です。「生活防水」は明確に数値化された基準ではありませんが、携帯ショップや家電量販店などではひとつの目安としてよくいわれています。

料理をしているときに濡れた手でiPhone8に触ってしまったり、テーブルに置いてあるiPhone8にコップの水がかかってしまったなど、水によるそこまで深刻でないトラブルなら、iPhone8は耐えることができます。

しかし、あくまで「生活防水」というレベルでは、スマートフォンを水に濡れたまま30分以上放置しておけません。また、後述しますが蒸気などにも耐えうるレベルではないので、注意が必要です。

水深1mに30分耐えられる

前述したとおり、iPhone8はIP67等級であるため、どんな状況下にも耐えうる完全防水、というわけではありません。しかし、一定の条件下までなら防水機能を発揮します。

IP67等級における防水性能は「一時的に一定水圧の条件に水没しても内部に浸水することがない」ものとされています。このIP67等級における「一時的な一定水圧」とは、「水深1mに30分間」iPhone8を置いた場合に発揮されます。

この条件よりも過酷な状況であったり、真水(まみず)以外の水分であった場合には浸水する可能性があります。

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iPhone8の防水はお風呂にも対応している?

iPhone8における、IEC規格60529で定められるIP67等級は、基本的に「真水(まみず)」で行われている実験によって定められているものです。

「真水」とは、塩分やその他の成分が溶け込んでいない純粋な水のことをいいます。実験時の水温も、テスト対象の電子機器との温度差が5℃以上離れていないものと定められています。

そのため、IP67のiPhone8では海水や、熱いお湯などへの耐性は、理論上ないということになります。その他にも、お風呂で起こりうるトラブルはいくつか想定されるので注意が必要です。

蒸気に影響を受ける可能性がある

iPhone8をお風呂で使用する場合、お風呂場内の蒸気や、iPhone8に生じる温度差に注意する必要があります。

入浴中のお風呂場は、つねに蒸気が充満している状態です。蒸気は水分が気体となったもので、iPhone8本体の隙間から少しずつ侵入してしまう可能性があります。

また、iPhone8の内部で自然に発生する結露は、起こってしまったあとでは取り返しが付きません。特に冬場など、冷えやすい物質でできているiPhone8とお風呂場内では大きな気温差が生じます。iPhone8内部に入った水蒸気によって、結露が生じやすくなります。

入浴剤が入り込む可能性がある

前述したとおり、iPhone8はIEC規格におけるIP67等級で、真水以外の水溶液の影響については想定されていません。お風呂でiPhone8を使用した場合、浴槽内のお湯に含まれる入浴剤が、iPhone8に悪影響となるおそれがあります。

これは、海やプールなどでも同じことが言えます。IEC規格内のIP67等級では、真水以外の耐性はテストされておらず、iPhone8も真水以外の防水には対応していません。

iPhone8の防水の注意点

ここまで確認したとおり、iPhone8の防水性能はIEC規格のIP67で、真水にのみ耐性があるということを解説しました。その他、iPhone8の防水の注意点をいくつか紹介します。

耐水性は低下する可能性がある

第一の注意点は、iPhone8の耐水性は低下する可能性があるということです。

iPhone8だけでなくスマートフォンすべてにあてはまることですが、スマートフォン本体は毎日使用することによって、必ず少しずつ劣化していきます。どんなに丁寧に扱っていたとしても、経年劣化する部品というものが必ず存在します。

そのため、iPhone8の耐水性はいずれ低下する可能性があるということを、Appleも公式に説明しています。

濡れたままの充電は避ける

水などによって電気のプラスとマイナスが反応し、電流が流れてしまうことを「ショート」といいます。精密部品が多く使われている電子機器でこれが起こると、予期しない部位や大きさで電流が流れ、本体が故障する可能性があります。

そのため、iPhone8がもし仮に水に濡れてしまったら、本体から水分を取り除くまでは充電しないようにしてください。濡れた程度にもよりますが、完全に本体が水に浸かってしまった場合にも、充電は避けてください。

iPhone8の防水の注意点まとめ

iPhone8の防水性能については、まとめると以下のような注意点がありました。まず防水の基準についての注意点です。
 

  • iPhone8の防水基準は、あくまで「生活防水」レベル
  • iPhone8の防水性能は「水深1mまで、かつ30分以内」
  • iPhone8の防水性能は、本体と温度差が5℃以上でない、真水でのみ発揮される

また、以下のような注意点もありました。
 

  • お風呂などでの水蒸気に注意
  • 耐水性は、年月によって低下する場合がある

これらの注意点をよく確認して、iPhone8を大切に使用してください。

iPhone8の完全防水はケースを使用する

あくまで生活防水レベルといえるiPhone8を、可能な限り完全防水に近い状態にするには、iPhone8用の防水ケースを使用することをおすすめします。

防水ケースを使用しても、本当の意味で「完全な防水」を実現させることは保証できません。しかし、使うと使わないとでは、効果は段違いです。

防水ケースにも様々な種類がありますが、今回は防水ケースの選び方や、おすすめの防水ケースをまとめてご紹介します。

防水ケースの選び方

防水ケースの上手な選び方として外せないのが、iPhone8同様、IEC規格下のIP等級を、防水ケースでも確認するという点が挙げられます。iPhone8でいう防水レベル7級以上の規格のもの(IPX8とされているもの)ならより安心です。

また、根本的な基準として、そのケースが「一時的に装着するタイプ」なのか、「常に装着しておくタイプ」なのかという基準もあります。自分の生活スタイルを考え、防水ケースを上手に選んでみてください。

防水ケースのおすすめ

今回は、3種類の防水ケースを詳しくご紹介します。どの防水ケースもIPX8をうたっており、数字的にはiPhone8よりも高い防水性能であるということになります。

また、ここでは「一時的に装着するタイプ」と、「常に装着しておくタイプ」の両方をご紹介しています。

リンク先のAmazonでお買い物をする際は、不自然に高額であったり、実際と違う商品を取り扱っている悪質な業者に注意して、商品を購入するようにしてください。

防水ケース スマホ用 【IPX8認定 指紋認証】防水携帯ケース

TSUNEOの防水ケース

TSUNEOというメーカーから販売されているこちらの防水ケースは、iPhone8だけでなく、様々なスマートフォンに対応しているポーチタイプの防水ケースです。必要なときだけ装着するのに向いています。

透明なPVC素材のビニールの上からタッチ操作が可能で、水中撮影もできるという触れ込みで、アウトドアに使用しているユーザーもいます。

注意点として、メーカーはこの商品の使用前に、ユーザー自身で実際に防水試験を行うようにとの注意書きをつけています。万が一不良品だった場合浸水してしまうので、使用前に必ず検品を行ってください。

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Apona iPhone 8/7 防水ケース IP68規格 完全防水

Aponaの防水ケース

こちらはAponaというメーカー発のiPhone8/7用の防水ケースです。こちらはiPhone本体に密着するスリムタイプで、普段使いにもおすすめ。付属品として、落下防止ストラップがついてきます。

IP68対応はもちろんのこと、耐衝撃性能も謳っています。表と裏で2枚のケースに分かれており、iPhone本体を挟み込むようにして装着します。

表面はもちろんのこと、裏面も透明なケースとなっているのでiPhone本体の色をきれいに見せることも可能な防水ケースです。

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catalyst iPhone8/iPhone7 ケース

Catalystの防水ケース

Catalystの防水ケースは、シンプルなフォルムでありながら、IP68だけでなく耐衝撃・防雪・防塵・Qi充電にも対応した多機能な保護ケースです。

こちらは「MIL規格」という、アメリカ国防総省が定める耐衝撃性能の基準をクリアしているとのことで安心感がありますが、MIL規格の性質上、すべてのMIL規格試験が行われたかどうかは不明なので、あくまで参考程度と考えてください。

とはいえ、MIL規格準拠・水深10m防水を謳っているだけあって、その機能に期待はできます。ユーザーのレビューを参考に、試してみるのもおすすめです。

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iPhone8が水没した時の対処法

ここまで、iPhone8の防水性能について具体的に解説してきました。そこで、続いてはiPhone8が実際に水没してしまったときにはどうしたらよいのか、解説します。

生活防水のレベルを超えて、水深1m以上の深さに落としてしまったときや、30分間以上の水没、お風呂の蒸気などで内部浸水してしまったときなどには、適切に対処していく必要があります。

また、生活防水の範囲内で使用していたつもりでも、時間の経過にともなって浸水してしまったり、蒸気によって内部が次第に腐食してしまう場合もあります。そのようなトラブルのときも参考にしてみてください。

電源を切る

前述したように、本体内部に侵入した水分が通電することによって、部品がショートしてしまうことがあります。ショートが起こると、本体が深刻な重破損状態になり、本体を二度と操作できなくなったり、データが損傷してしまったりする可能性があります。

この状況を避けるため、本体が水没してしまったときはまず電源を切って、ショートするのを真っ先に回避する必要があります。充電もまた然りなので、水没してしまってすぐの動作確認はぐっとこらえて、本体が完全に乾くのを待ってください。

水分を拭き取る

電源を切ったら、次は本体の水分を完全に拭き取ってください。このとき、もし汚れが気になったとしても、洗剤などの使用は避けてください。アルコールの使用も控えたほうが無難です。

大量の蒸気にさらされたり、水没後30分以上経過したなどで復活の見込みがなさそうな場合はともかく、水分を拭き取るだけで操作ができそうな場合は、慎重に対処することで今までどおりiPhoneを使用することも可能な場合があるからです。

SIMカードを外す

iPhoneには、本体側面にSIMカードスロットというものがあり、その中にSIMカードが入っています。

SIMカードとは、iPhoneなどのスマートフォンが通信するために必要なチップで、親指の爪よりも小さいサイズのプラスチック片です。このSIMカードには金属が使用されており、水分が付着することで錆びてしまい、正常な通信ができなくなるおそれがあります。

場合によっては携帯ショップなどでの交換が必要となり、再発行に2000〜3000円ほどの手数料がかかる場合があります。

SIMカードを取り出すには、SIMカード取り出しの用ピンが必要です。iPhoneに同梱されていますが、クリップなどでも代用できます。作業時は、本体内部を傷つけないよう注意してください。

修理に出す

iPhone8が水没してしまった場合、本体内部への浸水が酷い状態であれば、修理を行うしかありません。分解修理が可能な場合もあれば、本体交換をするしかない場合もあります。修理金額によっては、買い替えを検討したほうがよい場合も。

iPhoneの修理時にはデータが消えてしまうケースがほとんどで、水没であればそもそもiPhoneが操作できなくなっている可能性もあります。普段からデータのックアップを習慣化して、急な修理にもすぐ対応できるよう備えておくのがおすすめです。

水没した時の修理料金

iPhone8が水没した場合の修理代金は、以下のようになります。Apple Care+などの保証サービスに加入している場合は、加入していない場合より安い料金で修理ができます。

Apple Care+に加入している場合、2回まで 最大11800円
携帯キャリア独自の保証に加入している場合 サービス内容による
どの保証サービスにも加入していない場合 最大39800円

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この記事のライター
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静岡県在住。映画・音楽が大好きなアラサー。今年の目標は「筋トレでダイエットするぞ!」